知っておきたい労働審判

労働審判なら「知っておきたい労働審判」へ! - 本人申し立ての難しさ

弁護士の必要性

労働審判の申し立ては当事者である本人または代理人によって行うことができると定められていますが、この代理人は原則的に弁護士のみが認められる形となっており、社会保険労務士や司法書士では、必要な書類作成の手助けまでしかできず、実際の調停に代理人としての参加ができません。ではなぜ調停への参加が弁護士でなければならないのかと言うと、労働審判は3回期日で審理を終了させるために、効果的な争点整理と証拠の立証が必要となってきますので、これらを円滑に進めるためには裁判業務に精通している弁護士が、代理人となる必要性があるからなのです。このように、審理をスムーズに進めるためには、短い期間の中で十分な主張と立証ができるように、まずは証拠書類をしっかり集めておかなければなりませんし、申立書への記入も、その主張の内容や事実関係、争点、これまでの経緯などを厳密に法律的な文章で記しておかなければならないなど、事前の準備がかなり必要となってきます。

本人申し立てをする場合はこの事前準備を自分自身で行わなければなりませんが、申立書の書き方や、どのようなものが証拠とすれば良いかなど、専門的な知識を持たない一般の人には分からないことが山のように生じてくることでしょう。これらの準備が十分でなければ、労働審判手続きが自分に不利な状況で進められていく可能性がありますので、そのような事態に陥らないために専門家への相談を考える訳ですが、弁護士に依頼をすれば、申立書の作成や裁判所とのやり取りも全て弁護士に任せることができますので、全てを自分で行わないといけない本人申立よりも精神的な負担が軽減することは確実です。
しかしながら、弁護士に依頼をすれば、当然ながら費用がかかってくるわけで、その費用が全ての人に支払えるとは限りませんし、弁護士に依頼しなければ不利に審理が進むなどということは問題なのですが、現段階ではこれが現状です。もし本人申し立てを行う場合であっても、弁護士よりは費用が軽減される専門家や無料の労働審判相談センターなどへ、申立書の書き方や証拠に関する相談を十分に行い、不利益を生まないための努力が必要であると言えるでしょう。