知っておきたい労働審判

労働審判なら「知っておきたい労働審判」へ! - 労働審判制度の問題点

労働審判制度のデメリット

労働審判制度を利用するメリットを見る限りでは、労働裁判制度は労働者にとって大変頼りになる制度であると認識できますが、実はこの労働審判制度にもデメリットや問題点が全くないとは言い切れません。ここからは労働審判制度のデメリットやその問題点について詳しく見ていきますが、まずはデメリットについて検証して行きましょう。
まず一つ目は、未払い賃金や慰謝料の支払い請求の場合に生じるデメリットで、支払額が請求金額よりも下回ってしまうということがデメリットとして挙げられます。労働審判制度はあくまで「和解による解決」を一番の目的としていますので、例えば請求金額が200万円だとすれば、この200万円から双方が納得する金額まで下げながら交渉していくという流れになってしまうのです。雇い主である企業は出来るだけ支払額を下げたいと思うでしょうから、請求金額どおりの額面が支払われるということは非常に稀なケースであると言えるでしょう。

次は、3回期日という短い期間で審理が行われるために、事前の入念な準備が必要不可欠であるというところで、この事前準備が専門知識を持たない一般の人には容易ではないということが挙げられます。知識がない中での事前準備では、実際の審理の際に不利な状況に追い込まれる可能性があることも否めませんので、多くの人が弁護士への依頼を行っているのが現状となっていますが、もちろん弁護士費用が必要となってくるというデメリットが生じてしまいます。
他にも、労働審判制度では、審判で解決できなかった場合には民事訴訟へと移行されるシステムとなっていますが、これは民事訴訟を望まないがために労働審判を起こした人にとっては最大のデメリットとなってしまう危険性があります。労働審判における調停では解決出来ないと判断された場合には労働審判が下り、これを不服とする場合は異議申し立てをすることができますが、さらに自動的に民事訴訟へと移行されるシステムとなっていますので、相手次第で民事訴訟へと移行されてしまうというリスクを承知した上で労働審判を起こさないといけません。この民事訴訟への移行によるデメリットと、弁護士の必要性については「労働審判の問題点」として後にもう少し詳しくご紹介したいと思いますが、労働審判を申し立てる際はこのようなデメリットも踏まえた上で準備を進めて行く必要があると言えるでしょう。