知っておきたい労働審判

労働審判なら「知っておきたい労働審判」へ! - 労働審判制度の基礎知識

労働審判とは?

労働審判制度とは、「素早く的確に、なおかつ効果的に解決するために作られた制度で、短期間で決着することや費用が安いこと、また強制力があることなどからも、労働者にとって利用し易い制度」であると前述しましたが、具体的にはどのような特徴を持つ制度なのでしょうか。まず、前提として、労働審判は労働組合などの組織としてではなく、一個人の労働者と企業との間で生じたトラブルにおいて利用できる制度で、労働トラブルを解決する、個人のための制度であるということが言えます。この労働審判は、労働審判官(裁判官)一名と、労働関係における専門的知識と経験を持つ労働審判員二名の計三名で編成される労働審判委員会が、地方裁判所にて3回以内の審理で、「調停」つまり話し合いによる解決を図り、調停が成立しない際には裁判における判決と同等の効力をもつ「労働審判」を下すという仕組みになっています。

この労働審判が下されてから二週間以内に異議申し立てがなければ、審判は確定となり裁判上の和解と相当の効力を持つ一方で、異議申し立てがあった際には労働審判は効力を失い、自動的に通常の訴訟へと移行される運びとなりますが、実際には約80%前後が労働審判で終結していますので、ほとんどの労働トラブルを短期間で終了させることができる有益な制度であると言えるでしょう。労働審判の主な流れは、申し立てから四十日以内に指定される、第一回期日で論争点と証拠の整理を行い、第二回期日で証拠調べなどの主張と立証を行い、最後に第三回期日で調停の成立を目指すという流れになっていますが、中には第一回期日や第二回期日で調停が試みられたり、成立する場合もあります。第二回期日が設けられるのは第一回期日から約一ヶ月以内となり、第三回期日も同様となるため、申し立てから終結までが約三ヶ月以内という短い期間で、裁判の判決と相当する効力を持つ結論を得ることができるという点が、労働審判の大きな特徴であると言えるでしょう。
これから先は、このような労働審判制度の特徴を踏まえた上で、他の労働問題における解決方法との違いや、労働審判制度が利用できるトラブル、さらにはこの制度を利用するメリットについてご紹介していきたいと思います。